宮城・吉林友誼園 Miyagi-Jilin Friendship Garden
平成9年(1997年)に宮城県と吉林省の友好県省10周年を記念して、吉林省長春市長春動植物園内に宮城・吉林友誼園が建設された。昭和62年(1987年)6月に吉林省と宮城県が友好県省を締結し、数々の交流を通し友好に努め、交流成果を踏まえ、更に、将来に向けて友好が発展することを願って、その友好関係を具体的な形として記念する両県省の共同事業として建設費831万元(約1億円)をかけて面積約1.3haの池泉回遊式日本庭園が建設された。建設に先たち平成4年には吉林省から造園及び建築の技術者を2人、宮城県にて1年間受け入れて造園の実施研修を行っている。建設は平成8年4月から平成9年7月の2カ年で(社)宮城県造園建設業協会のメンバーが1回3人のチームになり6回長春に訪れ、石組み、植栽等の造園や日本家屋の建設について技術協力を行った。平成10年8月から平成11年1月まで、長春市植動物公園の造園技術者1を宮城県が受け入れ、宮城県造園建設業協会にて維持管理の技術研修を行った。宮城吉林友誼園の日本庭園は、池を中心に園路や広場、滝から流れ出す川、岩組の海岸、飛石、八ツ橋などで構成されて、松島、三陸海岸、北上川、阿武隈川、大崎平野そして有備館など、宮城県の風景を実感できる公園とするものである。また、有備館をイメージした日本家屋では、広縁に座って筑地塀に囲まれた枯山水を眺め、畳や障子に触れることにより、日本の生活文化を感じることができる。植栽は、冬期の気温が厳しいため、樹種が限定られ、クロマツ、アカマツ、カラマツ、トウヒ等の針葉樹に、ヤマザクラ、シラカバ、ニレ等の落葉樹を組み合わせている。