三心庭 Sanxin Garden
香港の九龍湾地区に本社を置く企業のオフィスビルがある、建物内で働く人々に、企業としての社会的存在意義の意識を持つことを感じ取れるようにと日本庭園「三心庭」をデザインした。この庭園は枡野俊明が設計され、日本の価値観、美意識によりデザインしたもので、「三心」とは禅語で、「喜心」、「老心」、「大心」のみつの心を指している。庭園には大振りな御影石を景石として据え、形状を大きくうぬらせながら高さを変化させた床は、内部の人工的な仕上げから外部の乱張りへと、その表情を自然なものへ次第に変化させ、ダイナミックな空間構成として建物との釣りあいをとっている。